おせ高校のゴルフ

確か何かに書いた記憶がある、「新しいことにチャレンジ」と。

年賀状だったかも知れない。

小瀬(おせ)高校の校長になって、生徒達のために、学校のためにできることはしていきたい。

生徒に様々な体験・経験・出会いを用意し、それらがその子達の生きていくうえでの肥やしになればと願う。

また本校の良さをひとりでも多くの人に知っていただきたい。私は本校が4校目の勤務校である。いままで、岩瀬高校、中央高校、勝田高校に勤めた。どの学校もすばらしく、思い出に残る生徒・教職員との出会いがあった。しかし、この小瀬高校は異質の素晴らしさがある。いま、入学者減で苦戦を強いられているが、このような学校を残さない手はない。これからの日本のモデル校の一つである。

日本はこれから人口減少が加速する。消滅するであろう自治体も算出されている。本校のような学校が地域に残ることが日本の地方社会においては必要であると考える。そのために力を尽くしたい。

 

先日行ったゴルフ講座はまさにそれを考えたうえでのものである。私はなぜ、どのような意図で実施したのか。

 
本校は、過疎・少子化・人口減少している地域に位置している。市内(常陸大宮市)には11のゴルフ場があり、シニア世代はコンペというと60人ぐらいはすぐに集まる。一方で,若者のゴルフ人口は減少傾向だ。
ゴルフ講座を実施する意義は
①ゴルフを通じて人として大事なものを身につけさせたい(ザ・ファースト・ティ・オブ・ジャパンのナインコアバリュー:正直・誠実・スポーツマンシップ・尊敬・自信・責任・忍耐・礼儀・判断等)。
 審判のいないスポーツ、マナー(服装も含む)、エチケットを重んじる。洗面所を使ったら最後に一拭きするなどもある。
②①で良い大人が増えれば、良い社会になる。
 良い社会は、明るく、犯罪が少ない。ゴルフはひとりでしない。仲間とする。その仲間達と協力して地域社会を築いていける。
③高校時にゴルフに触れることにより、将来ゴルフ愛好者が増える。
 ⑦につながる。日本全体に経済効果を生むことにもなる。ゴルフをする人が増えることにより、ゴルフ場→ゴルフウエア→関連グッズ→…「風が吹けば桶屋が儲かる」である
④ゴルフ愛好者になれば、生涯、ゴルフというスポーツを楽しめる。
 余暇・人生を楽しめる。ストレス解消にもなる。
⑤ゴルフ愛好者になれば、会社での人間関係が築きやすい。
 上司、先輩、同僚、後輩、部下と楽しく一日過ごすことで、円滑な人間関係が築けて、仕事もやりやすく、楽しくなる。
 取引先とも、ゴルフ場で商談ができ、うまくいきやすくなる。
 “仕事の席でゴルフの話をし、ゴルフ場で仕事の話をする”
⑥ゴルフ愛好者になり健康であれば、医療費がかからない。
 人生健康が第一。ゴルフの予定があると、健康管理にも気を配る。医療費が少なくなれば、社会保障費にも好効果を生む。小泉進次郎が言っている「人生100年時代の社会保障」も夢ではない。
⑦地域にゴルフ愛好者が増えれば、市内ゴルフ場や市財政に経済効果がある。
 限界集落とか消滅都市などという言葉を吹っ飛ばしたい。
⑧2世代、3世代でゴルフを楽しめば家族関係がよくなる。
 親やじいちゃんは、子どもや孫とゴルフができたらどれだけ幸せか。やりたいんだよ。
⑨グローバル社会にも通用する
 海外在住経験のある人も言っていた「海外でゴルフと社交ダンスが必要」と。首相と大統領を見れば一目瞭然。
 
など諸々の効果を考えて、今年は1年生と3年生全員にザ・ファースト・ティ・オブ・ジャパンのプラグラムに基づいて講座を行いました。
 
ゴルフを通しての青少年健全育成、人格形成のためだけののゴルフ講座ではない。
この目的でのゴルフ講座は、県内はもちろん全国でも初めてではないか。
 
きっかけは、私が以前TBSラジオ「大宅映子の辛口コラム」。アメリカにおける青少年健全育成のゴルフプラグラムの話を聴き、「いつかやってみたい」との思いを抱いたのである。
 
大宅映子さんはこの考えを十分に理解したうえで、12月2日のTBSラジオ「大宅映子の辛口コラム」で取り上げて下さいました。大宅映子さんが最大の理解者です(ザ・ファースト・ティ・オブ・ジャパンの方々も同様です)。
 
大宅映子さんには言葉では言い尽くせないほどの感謝の念を抱いています。